
生命保険の受取人が1人であったものを、契約の途中から全く別の2人へ変更することは可能でしょうか。
生命保険の受取人変更を検討しています。加入中の生命保険の受取人は長男になっていますが、私の介護をしてくれている次男夫婦に変更し、平等に保険金を遺したいと考えています。変更をすることで保険金の受取人が複数となり、かつ、そのうち1人は血縁関係のない次男の嫁となりますが、契約の途中からこのような変更を行うことは可能でしょうか?
死亡保険金受取人:長男 100%
死亡保険金受取人:次男 50%、次男の嫁 50%
保険金の受取人は複数指定することが可能です。ただし、血縁関係のない方の受取人指定は、保険会社や個別事情によりできるか否かが異なります。詳細は保険会社にご確認ください。
契約者は原則として、保険金等の受け取り事由が発生する前であれば、契約の途中であっても受取人変更を行うことが可能です。ただし、受取人の変更は被保険者の同意が必要となります。
また、今回のご要望のように、複数人を受取人として指定することも可能です。
保険金受取人を複数にする場合、受取人ごとに受取割合を決め、合計100%になるように指定します。
死亡保険金の受取人は、原則、「配偶者および2親等以内の血族(祖父母、父母、兄弟姉妹、子、孫など)の範囲内で指定する」と定めている保険会社が多いです。そのため、血縁関係のないご次男の奥様は、受取人として指定できない可能性があります。ただし、保険会社や個別事情によっては、血縁関係がない場合でも、受取人として指定できることもあるようですので、詳細は契約されている保険会社にご確認ください。
もし受取人変更を行わず、死亡保険金を受け取ったご長男様が、その後ご次男様とご次男の奥様に保険金相当額を渡した場合、ご長男様からご次男様とご次男の奥様への贈与となり、ご次男様とご次男の奥様が受け取った保険金相当額は贈与税の対象となります。
上記3.のような行為が確実に行われるかどうかは定かではありません。
今回のご相談のように保険金を渡したい人が変わった場合は、保険会社に手続き方法を確認の上、生前に受取人変更を行いましょう。
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